干支の意味 十二支と十干を解説

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新年になると目にする干支。年賀状でもお馴染みですが、干支にはどんな由来や意味があるのかご存じでしょうか。わかりやすく解説していきたいと思います。

干支のかけっこのお話 (十二支のはじまり)

むかしむかし、中国の神さまが動物たちを集めてお話しました。

「元日の1月1日の朝にわたし(神さま)のところへ来なさい。」

「早く着いた12番目まで、順番に1年の代表にしてあげよう。」

それを聞いた動物たちはとても喜びました。
でも、だれが一番になるのか、みんなドキドキしています。

◆ ねずみと牛のひみつ作戦?

かけっこが苦手な牛は、心配そうにしていました。

「わたしは足が遅いから、一番なんて無理だよ…」

それを聞いたねずみは、にっこり笑って言いました。

「じゃあ、牛さん、ぼくを背中に乗せていってくれない?
そのかわり、道を教えてあげるよ!」

牛は優しいので「いいよ」とOK。
その夜、牛は誰よりも早起きして、まだ暗いうちからスタートしました。
ねずみは牛が早くに出発することを予想していました。

牛の背中に飛び乗ってねずみは歩くことなく牛の背中に揺られながら進んでいきます。

牛はコツコツと一生懸命歩き続けました。

◆ ゴール直前、ねずみのしたこと

神さまの家が見えてくるころ、牛は息を切らせながらも真面目に歩き続けていました。

そのとき、背中に乗っていたねずみがぴょん!と前に飛びおりました。

牛よりちょっと前に走ってゴール!
こうして、ねずみが一番になったのです。

牛はねずみに越されて、2番になってしまいました。

つぎにやってきたのは、とら。
力強く山も川も越えてやってきてとらは、3番目。

つづいて、ぴょんぴょんと軽やかにやってきたのがうさぎ(卯)。
川では石の上をジャンプして進んだので、うさぎが4番目にゴールできました。

◆ つぎつぎに動物がやってくる

5番目は、空をかけのぼるように走ってきた龍(辰)。
本当は一番になれる力がありましたが、途中で困っている人を助けたので遅くなったと言われます。

6番目は、するすると静かに進んできたへび(巳)。

7番目は、のどかに走ってきた馬(午)。

8番目は、ゆったりと歩いてきたひつじ(未)。
仲間が迷子にならないように気にかけながら来たので、この順番になったとも言われます。

9番目は、木から木へ身軽に飛び移りながらやってきたさる(申)。

10番目は、羽ばたきながら元気よく来たとり(酉)。

11番目は、まじめに走ってきた犬(戌)。
途中で猫とけんかしたからちょっと遅れたとも言われます。

そして、猛スピードでゴールを目指していましたが、なんとゴールを間違って12番目になってしまった、いのしし(亥)。

 そしてこの12匹に神さまは言いました。

「約束通り、到着した順番で、その年の代表にしてあげよう。」

こうして、
ね・うし・とら・う・たつ・み・うま・ひつじ・さる・とり・いぬ・いのしし
という十二支の順番が生まれました。

◆ 猫がいない理由

このお話にはつづきがあります。

猫は、ねずみに「かけっこは明日だよ」とウソをつかれて遅れてしまい、十二支に入れませんでした。
それ以来、猫はくやしくてねずみを追いかけるようになりました。

干支の性格(わかりやすく・短め解説)

子(ねずみ)
賢い、気がきく、行動が早い
人づきあい上手で、細かいところまでよく見ている
コツコツ努力するタイプ

丑(うし)
まじめ、忍耐強い、ゆっくり着実
途中で投げ出さず、最後までやりとげる
流されず、自分のペースを大切にする

● 寅(とら)
勇気がある、リーダー気質
情熱的で、思い切りがいい
人を引っ張る力があるが、やや強引になることも

● 寅(とら)
勇気がある、リーダー気質
情熱的で、思い切りがいい
人を引っ張る力があるが、やや強引になることも

● 卯(うさぎ)
優しい、思いやりがある、上品
周りの空気を読むのが得意
平和を好み、争いを避けるタイプ

● 辰(たつ)
カリスマ性、理想が高い、パワフル
想像力が豊かで、目標に向かってまっすぐ
大きな仕事を成しとげる力がある

● 巳(へび)
知的、洞察力が鋭い、落ち着いている
じっくり考えてから動く慎重派
美的センスが良く、こだわりも強い

● 午(うま)
明るい、行動派、自由を愛する
社交的で、人気者になりやすい
直感で動くことが多い

● 未(ひつじ)
おだやか、協調性が高い、思いやり深い
人の気持ちを大切にする
芸術的なセンスがあることも多い

● 申(さる)
器用、頭の回転が早い、アイデア豊富
新しいことが好きで、工夫が得意
楽しいことを好むムードメーカー

● 酉(とり)
きちんとしている、几帳面、努力家
観察力が高く、仕事が丁寧
商品・ファッション・美にこだわるタイプも

● 戌(いぬ)
誠実、正直、仲間思い
責任感が強く、約束を守る
安心感を与えるタイプ

● 亥(いのしし)
勇ましい、まっすぐ、情熱的
一度決めたら突き進む
迷わず行動するエネルギッシュな性格

◆ 干支の性格は「占い」なので、気軽に楽しむのがおすすめ

干支の性格は、あくまで昔からの言い伝えや占いがベースになっています。
「当たってる!」と楽しむもよし、「こんな一面もあるかも?」と参考にするのもよし。

自分や家族の干支で比べてみると盛り上がりますよ。

干支とは?十二支だけじゃない「時間の知恵」

「干支」というと、多くの人が「十二支」を思い浮かべるのではないでしょうか。
ねずみ・うし・とら……と、毎年の年賀状でもおなじみです。
しかし実は、干支とは「十干(じっかん)」と「十二支」を組み合わせたものをいいます。

◆ 十干と干支の意味

【1】十干(じっかん)とは?
「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」の10種類

【十干の意味(簡単)】

十干五行陽/陰意味
甲(きのえ)始まり、強い芽生え
乙(きのと)曲がりながら伸びる柔らかさ
丙(ひのえ)太陽の光、勢い、発展
丁(ひのと)安定した火、成熟
戊(つちのえ)山のような安定、大地
己(つちのと)田畑の土、整える・育てる
庚(かのえ)鉄が変化する、改革
辛(かのと)刃物のような鋭さ、区切り
壬(みずのえ)大河・海の水、生命の源
癸(みずのと)雨粒、次への準備、終わりと始まり

十二支(じゅうにし)の意味

十二支は
子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥
の12種類。

十二支動物意味・象徴
ねずみ増える力・子孫繁栄
うし努力・耕す・準備
とら勇気・春の訪れ
うさぎ飛躍・柔らかさ
たつ成長・発展・吉兆
へび知恵・再生
うま情熱・勢い
ひつじ安らぎ・調和
さる活発・知恵・収穫
とり実り・整う
いぬ守り・誠実
いのしし生命力・終わりと始まり

十干 と 十二支 を組み合わせたのが 干支 (六十干支)

十干(10)と十二支(12)は規則的に組み合わさり、
60年で1週する大きなサイクルを作ります。

【例えば】
甲子(きのえ・ね)
乙丑(きのと・うし)
丙寅(ひのえ・とら)……というように続き、(十干が1増える・十二支が1増える)各々が1ずつ増えていきます。
60番目が『癸亥(みずのと・い)』になります。

60年間で生まれ年の干支に戻ることから、
還暦(かんれき)=暦が一巡するという意味になります。


干支は気軽に楽しむのがおすすめ

干支には、物語や性格占いなどいろいろな楽しみ方があります。「当たってる!」と楽しむもよし、「こんな一面もあるかも?」と参考にするのも面白いですね。

自分や家族の干支で比べてみるのも盛り上がりと思います。

新年を迎える時には、今年の干支は何か注目してみましょう。