禅 十牛図(人生の指針)

人生では年代とともに悩みや不安などを感じつつ生きています。挫折や落ち込んでいる時に人生のヒントとして、禅では修行僧の ために描かれた10枚の絵があります。それは十牛図という童子が牛を探していく物語が描かれています。この物語では童子(自分)牛(悟り)に例えて自分の人生と照らし合わせることで、自分を見つめなおして前に進むヒントにしてみてはどうでしょうか。

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尋牛(じんぎゅう)

童子が牛を探し始める場面。

思春期を向え、自分はこのままでいいのか?自分は何のために生まれてきたんだろう?など悩み始める頃です。

見跡(けんせき)

童子が牛を探し、牛の足跡を見つけます。

悩み・苦しみつつも自分の進むべき道を見つけ出し進もうとする時期です。年齢でいけば10代後半から20代前半頃です。

見牛(けんぎゅう)

童子が足跡をたどっていくと、木陰に牛のお尻を見つけます。

20歳を過ぎて人生の中で自分が何をしていきたいか、経験・環境から考え始める頃です。現実を直視する時期です。

得牛(とくぎゅう)

牛を見つけたので捕えようとしますが、首に縄をかけても牛は暴れてうまく捕まえられません。人生で社会人になり仕事・プライベート・結婚など様々な場面で悩み迷う時期です。自分に納得できず心が暴れています。

牧牛(ぼくぎゅう)

童子はなんとか牛を手なずけることに成功します。人生でいうと30歳過ぎで方向性が見えてきた頃です。この頃に考えることをやめてしまうと道を踏み外すと警告しています。

騎牛帰家(きぎゅうきか)

童子が捕まえた牛の背に乗って、笛を吹きながら帰っていく場面です。自分と本当の自分とで心が一つになる。人生では40歳頃です。

自分の中の悩みを消えていき、仕事にも自信がついていきます。人生で充実感を持つ一方で人生に対して別の角度や新たな視点を持つようになります。

忘牛存人(ぼうぎゅうぞんじん)

帰るべき場所に帰ってきた童子は、ゆっくり過ごしています。飼いならした牛のことはもはや忘れていいのです。

穏やかで幸せな人生の頂上ともいえる時期です。

人牛倶忘(じんぎゅうぐぼう)

絵の中に童子も牛もいなく、何も描かれていないあらゆる迷いもない。

人生での実績や肩書き、手に入れてきたものなどすべて捨てさるときです。

返本還源(へんぽんげんげん)

童子も牛の姿もなく、自然の風景だけが描かれた絵です。結局、自然のように未来のあるがままに戻って生きていくということです。

入鄽垂手(にってんすいしゅ)

最期の絵です。童子は僧侶の姿になっています。鄽とは人が住む町のことで、垂手とは人々を教え導くことです。悟りを自分一人のものとせず、町の人々と同じ視点を持って伝えようとする様子です。

今いる自分の人生と照らし合わせることで、今の自分を見つめなおすきっかけやヒントにしてみてはどうでしょうか。

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